My 3rd Life

それまでの私、こどもと私、これからの私。

長女への仕掛けの話

今期、長女は海外のキャンプに参加する。

切っ掛けは、娘は合唱をやっているのだが、その公園のチラシを配っていたところ、同じくその海外キャンプ募集のチラシを配っている団体が居て、チラシを交換したこと。

普段なら、そんなにじっくり見なかったかも知れないけど、合唱の書類と一緒になってて、合唱関係の人から個人的に案内されたのかなと思って(丁度募集年齢がドンピシャだったから)しっかり読んだところ、その趣旨に大いに私が共感したのだ。

結局、世界から戦争をなくすには、子どもの頃に、他の国の子と交流して、生まれた国や育った環境が違っても、皆同じなんだって事を実感するのが一番で、そのために10か国程の国の子が1カ所に集まって1か月程一緒に暮らすという事を実施しているという団体で、私は、コレだ!と思った。

そう、私NZの経験から実感してるけど、実際に友達が外国に居ると、争おうという発想にならない、なり難いから。

 

主人は仕事の関係でちょこちょこ海外に行く事があるのだけれど、中国が嫌いで、家でも文句を言う。

ので、子供達も中国に対して偏見があり、私はとても気になっていたのだ、、、確かに騙されかけたり、酷い目に遭ったらしい旦那の気持ちも分からないでもないのだけれど。

確かに海外の子と交流した時、それはないだろう、受け入れられないって思う事もあるだろうけど、それは育った文化や風習の違いで、日本人にだって、他国の子からみれば有り得ない部分が当然あるって事、子どものうちに肌で感じられる事は、とてもよい事だろうと思って。

それにこれも前述したけど、上の子の倫理観は下の子達に伝染するので、長子である娘には特に、差別感を持って貰いたくないと思うから。

 

で、先日、その歓送会があって。

今日この件に関してブログを書きたいと思ったのはそこで来賓として招かれてた、大学の先生のお話がとても素晴らしかったので、自分の備忘録としても記録しておきたくて。

その方は黒人の方なのだけれど、もともと国際機関にみえて、でもそこで日本人の喋れなさ(世界に伝えるべき内容を十分持っているのにそれを発信できないもどかしさ)に失望して、今は日本で教育に携わってみえてて。

少しイントネーションが違う部分があるけど、すごく流暢な日本語で少し自己紹介された後、まず、この中で、英語が喋れたら恰好いいなって思ってる人、居ますか?って聞かれて。

当然、それなりの人数が手を挙げます。

で、少し喋った後、じゃ、自分から誰にでも話し掛けられますよって人、どれ位居ます?

どちらかと言うとリベラルな人たちの集まりなので、そこそこ手が挙がったけど、さっきより少ないですね、と受けて、また少し喋った後、じゃあ、ネイティブみたいに喋れるようになりたいって思ってる人、いますか?と。

最初程じゃないけど、2回目よりは多く、それなりの人が手を挙げたんだけど、それを受けて、あのね、と。

どう頑張っても、ネイティブのように喋れるようにはなりませんよ、生まれ変わってネイティブの国で育たないと無理ですよ、と断言です。

世界中で、英語が喋れない国って、ほとんどないです。

日本以外では、中国と韓国位。他の国では、意思疎通のツールとして、英語が使えますよ、と。

自分自身、非英語圏で生まれ育ったけれど、中学を卒業する頃には、英語が喋れるようになってました。周りもそうです、と。

で、何で日本人は英語が喋れないと思いますか??

・・・これは日本人の皆さんが誇りに思う部分でもあるんですが、、、と溜めて、

’完璧主義’です、と。

いやもう私もホントそうだと思う。

今の自分では無理喋れないって、みんな思い過ぎ。ホントは、中学校までで学んだ事で、十分喋れるのに。

 

で、完璧主義は、日本人の素晴らしい個性であって、それが上手く表出する部分ももちろんあるけれど、言語習得に関しては、障壁でしかありません、と。

是非皆さん(海外キャンプに行く子ども達へのメッセージだから)、相手から話し掛けて貰うのを待つのではなく、自分から話し掛けてください、と。

本当そう、・・・娘、出来るかな??頑張れ!!

 

あと、ネタ切れになるんですよって話にも、大いに共感しました。

これ、旦那とも話すんだけど、いくら英語が喋れても、話すべき中身がないと意味ないよねって。

で、その先生は、ネタ帳を作るといいって、具体的にアドバイスしてました。

海外の子、日本にとても興味があって、日本の事聞きたがる、と。例として電車とか挙げてみえたけど。

そういう日本の事をよく知って、海外の子が興味を持ちそうな事を調べてまとめておいて、出発までに覚えて言えるようにしておいて下さい、と。

また帰国後に、そのネタ帳がどんな風に役に立ったか、教えてくださいね、と。

 

 素晴らしい。

そんなに長いスピーチでもないんだけど、必要な事がギュッと詰まってて。

この先生のお話が聞けただけでも、この会に出た甲斐があったと思えた。

そうそう、ネタの話も、大事。

海外に出て行くなら、日本の事は最低限、きちんと知ってないとね。

ホントは近現代の歴史とか、社会情勢とか、日本人知らな過ぎの部分も、勉強して行ってくれるといいなと思うけど、まだ、難しいかな・・

まぁ、恥ずかしい思いして帰って来てから、勉強してくれても、いいけど。

NZに居た時に、台湾の子達がやたら優しくてすっごく良くしてくれたし、仲良くしたがってくれて、その時は単純に嬉しかったけど、どうしてそんなに親日なのかとか、それ以外の周辺国との温度差が、ホントにその時は無知で何も分からず居たけど、今思うと、当時は歴史的な背景を何も知らなくて、失礼だったなと思う。

 

娘も、出来る限り準備はして行って欲しいけど、全部は無理だから、上手く行けばそれでいいし、でも失敗もたくさんして、帰って来てくれたらいいと思う。

娘より親の方がワクワクして来ちゃったよ、、子育てって楽しいなぁ。